201811Mar TIPS【賃貸物件を借りる時に注意したい事 初期費用編】
お部屋探しの数だけ物語がある。部屋物語。
今回は、「賃貸物件を借りる時に注意したい事」として「初期費用」について少しご説明を致します。
前回は金額算出まで記載していますが、違った角度から「初期費用」の知識を深めていただきたく記事にしました。
▽前回の記事はこちらから▽
■初期費用となるものにはどんな項目がある?
昔の賃貸物件と言えば、「敷金2ヶ月分」「礼金2ヶ月分」なんて物件が一般的でしたが、近年では敷金、礼金がかからない賃貸物件も多く出てきました。初期費用を安く抑えたい場合は、「ゼロゼロ物件」や「UR賃貸物件」などがおすすめです。
このほかに発生するのが、「前家賃」。家賃支払いは通常、1ヶ月分先払いとなります。
例えば3月11日に入居をした場合は、入居時に4月分の前家賃を支払い、3月分は日割り計算で支払います。
更に、「仲介手数料」が発生します。これは、不動産業者に支払うお金で、1ヶ月分の家賃に消費税というのが一般的な相場となっています。「仲介手数料」無料の物件も沢山ありますが、不人気物件である場合もありますので、しっかり不動産会社に確認する事をおすすめいたします。安かろう。悪かろうにならないように、すべての事は信頼できる不動産会社に確認したいところですね。
他には、「火災保険料」(1万5000円~2万円程度)賃貸物件によっては、鍵の交換費用(1~2万円)が入居時に発生する
こともあります。ですので、大手ポータルサイトなどで、お気に入りの物件を見つけたとしてもその物件の「初期費用」については、しっかり不動産会社に確認をしたうえで、予算と睨めっこしていただく必要がありますね。
また、このようにいくつもの項目で構成されている「初期費用」ですから、その分の費用が高い分、サービスに力を入れている不動産会社や商品券還元キャンペーンなどを行っている不動産会社まで色々とありますので、しっかり不動産会社を調べた上で、お問合せしていただくことをおすすめいたします。
また、関西では商習慣が異なっていて、関東の「敷金」「礼金」に代わるものとして「保証金」「敷引き」があります。
「保証金4ヶ月分」「敷引き2ヶ月分」がおおよその目安ですが、敷引き分は確実に戻ってこないものの、更新料が含まれている場合も多く、一概に関東方式と比較できませんので、地域慣習がある事実を受け止めながら、不動産会社に確認する事をおすすめいたします。
■予算に含まれていますか?引っ越し費用・・・。
初期費用として忘れてはいけないのが引っ越し費用です。
家具や電化製品の量、移動距離によって引っ越し費用はまちまちですが、大まかな目安として以下の金額を参考までにあげておきます。
●単身者 1Kからの引越し想定
同一県内や隣県であれば、2万円~4万円が相場です。
●ファミリー 戸建てからの引越し想定
同一県内や隣県であれば、4万円~10万円が相場です。
※繁忙期(1月~3月)においては、費用が高くなる傾向にあります。引越し業者さんにしっかり確認しましょう!
これらの費用を合わせて考えると賃貸住宅を借りる際の初期費用は、関東では以下の金額が相場になりますのであくまでも概算ですが
金額のイメージを持つ場合、以下を参考にしてみてくださいね。
★「家賃6~7ヶ月分+(火災保険料+鍵交換費用)+引越し代金」★
■初期費用を安く抑える方法は???
●敷金、礼金が少ない賃貸物件を探す
特に首都圏では、敷金・礼金を2ヶ月分ずつではなく、礼金を少なくしたり、まったく費用がかからない賃貸物件もいくつかあります。ただし、ここで注意しておきたいのが「敷金」をどう考えるかです。初期費用が安いからいいというばかりではなく、注意したい項目が「敷金」です。
国土交通省の「現状回復をめぐるガイドライン」では、入居者に故意、または不注意や過失による毀損・汚損などがなければ、修繕の負担義務(原状回復義務)はないという考え方が示されています。
しかしまだまだ一般的には、修繕費用が敷金から引かれるのケースが多のもこれまた周知の事実。
そのため敷金を納めないということは、退去時に修繕費用が請求されることにもなります。
ですので、まずは礼金が少ない物件を探したり、礼金が下がらないか不動産会社と無理のない範囲で交渉してみるのも一つの手段です。
近年では敷金0・礼金0の物件も出てきていますが、こうした物件では、保証会社に家賃の半額を支払うことで保証人の代わりになってもらうシステムが採用されていることが多くあります。
保証会社によっては、家賃が1日でも滞納した場合、強硬手段で退去させられるなど問題となるケースもあります。
一時的な居住であったり、家賃延滞などトラブルを起こさなければもちろんメリットもあるので、よく考えて初期費用とのバランスを考える事をおすすめいたします。
●仲介手数料不要物件を探す
まれに、不動産会社が自社所有物を貸す物件があります。この場合、入居者は貸主と直接契約になるため仲介手数料が発生しない場合があります。ネックは、希望する物件の紹介に限ってみるとその会社の不動産営業担当の良し悪しに委ねられることがあります。
また、最近では仲介業務の手間を削減・効率化することで仲介手数料を0.5ヶ月分などに引き下げる会社も出てきましたが、いざ行ってみると殺伐とした空気で雑に扱われたなんて声もWEB上にはいくつも存在しています。
高額な支払いが発生するお部屋探しですから「安心・親切・実績」のある不動産会社で親身になってくれるところを探していきたいですね。
●フリーレント物件を探す
フリーレントとは、入居後の一定期間の家賃が無料になる物件です。
通常1ヶ月から3ヶ月程度の家賃を無料とされることが多く、中には6ヶ月間が無料という物件もあります。
これは、賃貸オーナー側が家賃の値下げや空き室のリスクを長く抱えるよりは、無料期間を設けて物件を借りてもらいやすくしようというのが一般的な狙いと言われています。こうした賃貸物件を選べば初期費用を抑えることができますね。
ただし、フリーレント物件の契約では一定期間内の解約に対して違約金や、フリーレント期間相当分の賃料支払いなどが求められます。
また、賃料を下げない代わりにフリーレント期間を設けているため、長期にわたって居住する場合はトータルでは割高になってしまう可能性もあるので、自身のニーズを見極めながら、不動産会社にこちらも含めて相談されることをおすすめいたします。
●引越し費用を抑える
初めて一人暮らしをする場合などは、家具や家電を新たに購入することがありますね。その場合、引越しの荷物も少なくて済む場合が多いもの。そんな時は、レンタカーや友達にお願いして、引越し費用を抑えるもの一つです。
また、引越し料金は、繁忙期かどうかで値段が大きく変動します。春休みなどの引越しシーズンを避けたり、土日ではなく平日を選ぶと費用を抑えることが可能です。さらに、通常エレベーターのない物件での2階以上での引越しは費用が割増しになったりします。物件選びの際にこの点も考慮しておくといいですね。
この引っ越しについて、盲点なのが、不動産会社としっかり提携している引っ越し業者さんもいますので、特定の不動産会社で話を進める事によって、引っ越し料金がお得になるなんて事もありますので、引っ越し業者の紹介についても不動産会社に確認する事をおすすめいたします。また、最近では、引越し業者の複数見積もりをWebで簡単にとれるようになっていますので、一括見積で価格を抑えながら条件のよい引越し業者を選んでみましょう。
●初期費用を分割して支払う。
賃貸契約に関わる初期費用をクレジットカードで分割支払いができるサービス。これは、不動産会社とクレジットカードの信販会社が提携したものですが、対応する不動産会社とクレジットカード会社はまだ少ないのが実情です。大手企業もどんどん参入してはいますが、街の不動産会社も少しでも入居者様のご負担を軽減したい想いから、導入する企業は増えています。
当然ながら、通常のクレジットカードの分割払いやリボ払いと同じように、利子がついて現金一括払いとは総額が異なりますので金利や手数料など確認するようにしてくださいね。
また、初期費用の分割払いといっても、全額を分割できるかはケースバイケース。仲介手数料は分割払い不可など条件がそれぞれ異なることが多いので個別確認が必要です。
こういった不動産会社によって異なる独自サービスは、上手に利用すれば、まとまった金額を支払うことなしに賃貸住宅の契約が可能となりますが、その分月々の支払が増えてしまいます。また、短期間で再度転居が必要になった時などは分割払いにした初期費用が残ってしまうので、こちらも慎重に検討する必要がありますね。
時代の変化に応じて、不動産会社の在り方。
サービスの基本方針までも変わってきました。初期費用に置いては、知識を有して対策をしておくのがベストです。
どんな項目があっていくらかかるのか。判断に困った時は、必ず不動産会社に確認する事をおすすめいたします。
また、相談する不動産会社に、信頼ができる営業担当がいるかどうかも重要な要素になりますので、事前にホームページなどを確認する事もおすすめいたします。
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